クラシックギターにピエゾ素子を仕込みました。製作編

2018年10月10日楽器・機材

内部に仕込んでスッキリに

最近はクラシックギターでライブに出演したりするようになりました。

しばらくはピエゾ素子からのケーブルをサウンドホールから外に出して使っていましたが、やはり見た目がよくないです。

見た目スッキリにしようと内部に仕込んでみました。

 

さらなる音質の向上を目指してピエゾ2個に

何度かライブでも使っていて音質はなかなかなので、ついでにステレオ(TRS)タイプのジャックでピエゾピックアップを2個仕込んで音質の向上を目指してみました。

 

ヤマハG-80 に取り付け

今回改造したギターは
ヤマハの「G-80
実家の物置きで発見して以来使っていますが、調べてみるとかなりの年代物のようです。
おそらく製造から40年くらい経っています。当時の価格はなんと¥8,000


↑内部に仕込む前はこんな状態で使っていました。
電子部品店で購入したピエゾ素子をそのまま両面テープで表板の内側に貼りつけ。

 

ピエゾ素子にリード線を半田付け



↑こちらが日本橋の電子部品店で購入したピエゾ素子。確か数十円で購入しました。

ピエゾ素子の極性

実は後で調べて解ったのですが、ピエゾ素子の真鍮側がマイナスらしいです。
どうゆう訳か逆につないで使用していたようです。
最初にどちらがいいか試したような記憶もありますが定かではありません。

 

配線材

配線はオーディオやビデオで使用するピン-ピンのケーブル部分を使用しています。


エンドピンジャック



 
↑今回購入したエンドピンジャックです。
楽器店通販で¥1,300程度でした。
分解するとこんな感じ。
外から締め付け固定できる構造になっています。


熱収縮チューブ

今回は半田付けの箇所の耐久性のために熱収縮チューブで全体を保護してみました。
購入したのは3Mのスミチューブ25φです。収縮前の厚み約0.6mm,収縮後約1mm。
多少分厚いので音に影響あるかもしれません。
出力が小さくなるかも。


エンドピンジャックの配線



TRSのTipにピエゾ1の真鍮側、Ringにピエゾ2の真鍮側Sleeveに両方のピエゾの内側を接続しました。
モノラルのケーブル(普通のギター用シールド)を繋ぐとピエゾ1のみ出力されます。
あとでわかりましたが、本当はプラス、マイナス逆でした。

 

配線完成

これで内部の配線の用意ができました。
作業がやり易いようにと、後でピエゾの貼る位置をどこにでも変更できるように配線を長めにしてあります。
貼る位置が完全に決まっていれば、最短にした方がいいと思います。


取り付け作業

 

エンドピンジャック用の穴あけ加工

穴あけです。12mmの木工用の錐が無くて、鉄工用のしかも13mm。
4mm、8mm、13mmと3段階で開けましたが、案の定ササクレが…


配線を通してエンドピンジャック取り付け



荷造り用の紐を呼び線として利用してエンドピンジャックを通します。

荷造り用のペラペラのビニル紐をジャック穴の方からサウンドホールに通し、エンドピンジャックとサウンドホール側のビニル紐をビニルテープで軽く巻いてつなぎ、ジャック穴側のビニル紐を引っ張りながらエンドピンジャックを内側から挿入、締付けます。

やっぱりササクレが付属のワッシャーでは隠れてくれませんでした。

 

ピエゾ素子を貼り付けて完成

後は両面テープでピエゾ素子を表板の裏側に貼り付けて固定。
やっと完成です。

ミキサーにつないで確認

とりあえずミキサーに繋いでピエゾからの音が出力される事は確認できました。
ピエゾ素子のプラス、マイナス逆の件は今の所問題ないようです。
低音のブーンというノイズが多少聞こえますが、ライブ等では気にならないレベルだと思います。
そのノイズもエンドピンジャックに触れるとピタっと修まるので、よほどの場合は何か対処できるはずです。
気になる音質は次回にでも。

次回 : クラシックギターにピエゾ素子を仕込みました。音質編